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留学体験談-イギリス奮闘記

【プログラム】高校生短期留学(トビタテ留学)

【お名前】黒木 渚央さん
【行き先】イギリス カーディフ
【期間】2023年3月13日~3月30日

 

イギリス、ヒースロー空港に着いた瞬間。

「わぁーー。私だけでここで18日間も生き延びられるのかな。。」という

強い不安を感じました。空港にいる人々は誰も日本で見慣れた顔つきではないし、

どこからも日本語は聞こえないんです。

そんな不安や疑問と同時に、「自分で何かしないと空港から家までもいけない!」

と思って、覚悟を決めました。

私は今回、トビタテ留学ジャパンの奨学金制度を利用してイギリスに行きました。

高校に入学した当日に、国際担当の先生がトビタテの制度を全校生徒に説明しました。

中学生の時から英語が好きで外国に何となく興味があったため

すぐにその話に飛び付きました。そこから私の留学が始まったようなものです。

 

留学計画書の提出期限までに期間が無かったため部屋にこもってレポートを書き上げました。

その過程でオーシャンズに出会い、最終的な計画書の推敲を手伝ってもらいました。

私のトビタテの計画書における留学テーマは

「日本茶をアフタヌーンティーのように気軽に楽しめる存在に!」です。

その留学テーマの実現のために計画書には、日本茶セレモニーを語学学校で開く、

現地でアフタヌーンティーを体験するなどという計画を盛り込みました。

 

私は2021年の6月にトビタテの合格通知を受け取り、

2022年3月に飛び立つ予定でしたがコロナの入国制限で、

2023年に延期になりました。トビ立て合格から間もなく、

オンライン英会話レッスンを始めました。

二年間ほぼ毎日30分間レッスンを受け続けたことで

異国の人と話すコミュニケーション力や英会話スキルだけでなく

英語の成績が伸び、高校生活の自信となりました。

 

私が英会話を頑張れた理由は、留学にかなりお金がかかるということはもちろん、

私の留学プランが18日という短い期間だったからです。

1年ほどの長期留学であれば留学中に次第に話せるようになると思いますが、

私はそんなことを言ってられません。

18日の一日一日を最大限にするという目標がありました。

ここで冒頭の実際の「留学」が始まります。

 

私が最も驚いた経験は宗教についてです。私のホストファミリーは全員イスラム教徒でした。

そしてちょうど私の滞在中にラマダン(断食)が始まりました。

教科書でしか見たことのないイスラム教徒と「生活すること」はとても新鮮でした。

宗教は彼らの生活の1部で、1部であることは彼らにとって違和感はなく、

だからこそ日中に飲食をしないという行いができるんだ、という、、、。

日本に住む私にとって衝撃な体験でした。

これは留学という行動を通してしか得られない知見です。

 

また、語学学校で出来た友人たちは、日本みたいに海に囲まれた島国でなくて、

陸続きの大陸で育ってきていました。

私たちよりは海外旅行がしやすく、彼らは皆10カ国以上回ったことがある人でした。

私が留学に行くまでに努力して手に入れた英語で、

そのように違う国で生きてきた人たちと時間を共有して話ができたことが、

私にとってとても刺激的で有意義な思い出になりました。

 

classmate

 

トビタテ留学のテーマ「お茶」については、

私は留学中多くのカフェを訪れ、アフタヌーンティーを体験しました。

紅茶の提供のされ方一つとっても、イギリスで紅茶が今だに根強く

人気がある理由がわかる気がします。

 

afternoon-tea

 

そして今、私は日本茶を更に愛される存在にするための方法を考えています。

 

最後にお伝えしたいのは、私の留学タイトルでもある奮闘についてです。

全くの知らない国におりて、その次の日から語学学校に行き始めるわけだから

毎日が私にとってサバイバルでした。

「このバスはここに行きますか?」、「グーグルマップが動かないんですけど、

ここにはどういけばいい?」などなど、、。

本当にイギリス滞在中は尋ねっぱなしでした!

その質問で一つ一つ解決していくことはとても充実感がありましたし、

人生スキルが高まったと思います。

また、ホームステイが始まって5日間くらいは、私の中で焦りと悩みがありました。

それはホームステイ先での家族のだんらんがほぼ無かったことです。

留学前にオーシャンズから「家族だんらんの時間にたくさん話すのが良い」

というアドバイスがあり、それはそうだと納得したため、

できるだけ初めはリビングに居ました。

しかしその家族は夜になってリビングに集まるという習慣がありませんでした。

短期留学ということで一日一日を濃密にしたかったから、焦りました。

そのことを学校の先生やオーシャンズに相談し「家族の生活習慣を変えることは難しい」と

いうことを聞きました。

そのため夕方から夜の時間を一人でぶらぶらしたり友人と遊ぶなどして

予定を作るようにしました。

(オーシャンズから補足:家族団らんの時間があまりないファミリーが増えております。

現在は、滞在するホストの生活スタイルを尊重し、家族とコミュニケーションが取れる

機会があれば、積極的にとるようご渡航前にご案内をしております)

 

また、語学学校で日本茶セレモニー、日本文化デーを開いたことが大きな思い出になりました。

当日は来てくれた30人の生徒と先生に日本茶を急須で淹れて、

日本についてのプレゼンテーションをするなど、良い内容にすることができました。

これも先生の助けがありながら「自分で切り拓いた感」のある出来事です。

 

18日間を通してずっと心の中にあった気持ちは「感謝」です。

奨学金が頂けるとはいえ自費で半分くらいは払わないといけないのに、

そして田舎育ちの私を異国に送る抵抗があったかも知れないのに、

「高校生で外国に行けること自体すごい!」と言い、

快く留学を許可してくれた両親への感謝の気持ちが大きかったです。

私は留学の1週間目には正直

「(こんなに毎日充実しているし)留学に行くだけで成長できるな。」

と思っていて、今でもそう思ってます。

しかし

「今日は授業中に3回は発言しよう!」

「今日は勇気を出してこのパーティーに行ってみよう!」

「今日はこんなとこに行ってみよう!」

というプラスアルファの挑戦は

感謝の気持ちがあったからこそのものだったと思います。

私が皆さんに最も伝えたい事は、高校生にも留学と言う選択肢があるということです。

高校生でも国のお金を使わせていただいて、留学することができました。

もちろんイギリスに着いて3日ほどは不安を感じましたが、

今は2年前に留学を決意して良かったと心から思えます。

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